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用語集

 個々の分野で利用される用語は多種多様で、一般的なニーズに耐えるレベルとなるとかなりの数の用語をカバーすることが必要となります。本用語集コーナーではカバーする分野が広いので、個々の分野での用語は必要最低限度のものとします。より詳細な用語に関する説明はそれぞれの専門分野のホームページ内の用語集を参考にしてください。
 本コーナーでは、本ホームページでしか見られない用語、あるいは本ホームページが重要なテーマとして考える分野での用語を中心に掲載致します。



1.(株)インシリコデータホームページ内用語集

2.分野別用語集
  ・創薬研究分野
   ・機能性化合物研究分野
    ・ADME研究分野
     ・安全性(毒性)研究分野
      ・化合物環境(グリーンケミストリー)研究分野
       ・メタボノミクス研究分野
        ・コンビナトリアルケミストリー研究分野
         ・ケモメトリックス研究分野
          ・多変量解析/パターン認識研究分野
           ・その他の研究分野




 (株)インシリコデータホームページ内用語集

並列(パラレル)インシリコスクリーニング 種類の異なる複数の特性をターゲットとして実施するインシリコ高速/同時スクリーニング手法の名称
並列(パラレル)創薬 「インテグレーテッド概念」に基づき、創薬に求められる多種多様の特性(薬理活性、ADME、毒性、物性)を、同時評価しながら新薬候補を探索する創薬手法。
化合物の種々特性を同じ手法で評価することは困難であるが、化学多変量解析/パターン認識技術を適用することで、これらの種々特性評価を行うことが可能である。
並列(パラレル)化合物デザイン 「インテグレーテッド概念」に基づき、機能性化合物のデザインに必要となる多種多様の特性(物性、生体・環境毒性等)を、同時評価しながら新規化合物を探索する手法
KY(K-step Yard sampling)法 データ解析に領域概念を導入し、多段階解析手順を導入することで、従来手法と比較して極めて高い分類率や相関・決定係数を実現した20世紀の解析手法
テーラーメードモデリング 予測を行う時、予め予測するための予測モデルを構築して準備しておくが、本アプローチでは予測対象サンプル毎に最適な予測モデルを構築し、そのカスタマイズされた予測モデルを用いて予測する手法
逐次創薬 最初に薬理活性を最適化し、続いてADME特性を最適化、そして毒性チエックを順番に行なう創薬技術。
このアプローチは創薬当初から行われてきた伝統的な手法である。このようなアプローチを取るのは、薬理活性、ADMEそして毒性を実験で同時に実施することは事実上不可能であるため取られた次善の策である。また、「活性が無ければ薬物ではない」と言われる基本概念があり、薬理活性至上主義の開発が行われるようになった。
SARDE (Structure Activity Relationships by Domein
Effects)
湯田が考案した3D-QSARである。従来の3D-QSARは次元数が高いために「過剰適合」問題が発生しやすい事と、使えるパラメータの種類が少ないという欠点があります。これらの問題を「領域」という概念を導入することで解決した3D-QSAR。

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 分野別用語集

 創薬研究分野
インシリコ創薬  インシリコ創薬とは、コンピュータパワーを用いて創薬を行うことの総称である。現在の創薬ではコンピュータは殆ど総ての分野で利用されており、インシリコ創薬がカバーする研究分野は極めて広い。たとえば化合物創薬関連ではQSAR3D-QSARドッキング化学多変量解析/パターン認識による要因解析やADME/毒性予測、バイオテクノロジー関連研究分野では遺伝子解析、SNP’s解析発現プロフィール解析等の研究分野ではインシリコ(即ち、コンピュータ)が主たる研究ツールとして利用されている。
早期ADME-T(あるいは、ADME/Tox)  創薬の初期段階に、ADME特性や毒性評価を行うという考え。従来の「逐次創薬」であると、薬理活性最適化の後にADMEを決めて、続いて毒性等を評価する。この手順だと、ADME特性に問題があると薬理活性の探索・評価部門に差し戻され、構造修正と同時に薬理活性の最適化が必要となり、開発の手戻りが発生する。
 現在の創薬効率が悪い最大の原因はこの手戻りが頻繁に発生することである。このために、従来の薬理活性第一主義を見直しし、創薬の初期段階にADMEや毒性評価を行うことで、「逐次創薬」での手戻り率を減少させ、創薬効率向上を目指すアプローチ。
インシリコスクリーニング  コンピュータパワーを用いてスクリーニングを行うことの総称である。高速で、極めて多数の化合物をスクリーニング出来ることが特徴である。WET実験の高速スクリーニング技術であるHTS (High Throughput Screening) との最大の違いは、インシリコスクリーニングでは実在しない仮想上の化合物(Virtual Compounds)であってもスクリーニング可能である点に尽きる。この特徴から、インシリコスクリーニングはHTSのプレスクリーニングとして利用されることが多い。最近は化合物マッピングと併用されることが多い。
 バーチャル(仮想)
スクリーニング
(Virtual screening)
  ウォルターズ*1)らはバーチャルスクリーニングを「非常に大きな化合物群(ライブラリ)を(コンピュータプログラムで)自動的に評価すること」と定義する:ウィキペディアより。
1. Walters WP, Stahl MT, Murcko MA (1998). “Virtual screening – an overview”. Drug Discov. Today 3 (4): 160–178.
 スクリーニング手法としては、現時点でドッキング手法が主たるアプローチであるので、初期のバーチャルスクリーニングはこのドッキング手法によるスクリーニングが実施された。しかし、バーチャルスクリーニングの本質を考えるならば、高速なスクリーニングが可能な化学多変量解析/パターン認識によるスクリーニング手法の適用が可能である。この手法により、薬理活性、ADME、毒性、物性等の特性を総合的に考慮しつつ行う「並列創薬」の実施が可能である。即ち、「並列創薬」の基本に基づく「バーチャル並列インシリコスクリーニング」が21世紀の創薬手法として展開されるようになるでしょう。
構造-活性相関  化合物の構造式とその薬理活性との相関関係を議論する手法を意味する。
QSAR
(定量的構造-活性相関)
Quantitative Structure-Activity Relationshipsの略号であり、日本語では「定量的構造-活性相関」である。
 本手法は1964年に発表された論文がルーツとなり、一般的にはHansch-Fujita法で代表される。本手法の特徴は利用するパラメータが薬物熱動力学に基づくものを用いることと、研究対象化合物群の基本骨格構造と置換基の位置を固定した上で、置換基の構造変化だけの議論に限定する。これにより、要因解析能力と解析精度を最大限に向上させたことである。データ解析手法としては線形(非線形)重回帰手法を利用する。目的変数(薬理活性)は連続変数を用いる。
 本アプローチでは基本原理上から、化合物の基本骨格構造とその置換基の位置が固定される。従って、構造-活性相関の議論は置換基の構造変化の範囲内での議論に制限される。このため、基本骨格や置換位置の異なる化合物が混在する、構造変化性の高い化合物群を扱うことは原理的に出来ない。薬理活性を議論する場合は同族体化合物群を扱う事が多いので問題ないが、基本骨格や置換位置の異なる化合物群を扱うことが必要な安全性(毒性)等の研究分野では議論が出来なくなるので注意が必要である。
 QtSAR/QlSAR
(定量的構造-活性相関)
(定性的構造-活性相関)
 2種類の構造-活性相関手法(定量的構造-活性相関および定性的構造-活性相関)を明確に区別する時に用いる略号である。QtSAR(Quantitative Structure-Activity Relationships)およびQlSAR(Qualitative Structure-Activity Relationships)である。
 QSTR
(定量的構造-毒性相関)
 Quantitative Structure-Toxicity Relationshipsの略号で、構造-毒性相関である。QSARとQSTRは解析目的が薬理活性と毒性であり、互いに異なるため、単語的には似ているが適用される手法や原理は異なるので注意が必要である。特に、薬理活性は連続データが主体となるが毒性データは毒性の有り/無し等のクラスデータが主体となる。このため、適用原理や適用限界、適用手法等が互いに異なるので、実際の適用に当たっては注意が必要です。
3D-QSAR  QSARの有する薬理活性を定量的に評価出来るという長所と、ドッキング手法の長所であるメカニズム的に明快で視覚的に議論できるという、二つの手法の長所を結びつけて一つの手法としたものが3D-QSARである。それぞれの手法の利点と欠点は以下のようになる。
*QSAR(定量的構造-活性相関):
長所;薬理活性を定量的に評価出来る
欠点;メカニズムを議論することが感覚的に出来ない
*ドッキング:
長所;メカニズムが明快で、視覚的に議論できる
欠点;薬理活性を定量的に議論できない
 従って3D-QSARでは薬理活性を定量的に評価出来て、しかもメカニズムを視覚的に議論可能である。
 3D-QSARのルーツはCramerが開発したもので、Comparative Molecular Field Analysis (CoMFA)1)と命名され、データ解析手法としてPLS (Partial Least Squares) が用いられた。
1)Cramer III, R.D.; Patterson, D.E.; Bunce, J.D.Comparative molecular field analysis (comfa). i. effect of shape on binding of steroids to carrier proteins. J. Am. Chem. Soc., 1988, 110, 5959-5967.
 ドッキング上の手続きはリガンドベースドドッキングの手順を取る。化合物重ね合わせに任意性が発生しやすく、しかも解析の成否を左右することが多いので、この化合物重ね合わせが研究者の腕の見せ所である。引き続いて、この重ね合わされた複数のリガンド化合物群の周辺空間を小さなメッシュで区切り、疎水性、電気的およびファンデルワールス的反発力等の物理化学的要素を個々のセル単位に割り当て、これらのデータを用いてリガンド化合物周辺の環境因子と薬理活性の相関を取る。これにより、薬理活性の定量的な議論が可能となる。この時、化合物周辺空間のデータの次元が極めて高くなるので、この高い次元を小さい次元にするためにPLSが利用されている。従ってCoMFAを適用して解析や予測を行う場合は、いわゆるデータ解析分野で問題となりやすい過剰適合(over fitting)に常に注意しながら実行することが必要である。
 なお、CoMFAは化合物周辺空間の環境因子を基本としてQSAR(構造-活性相関)を議論するので、「場の効果」による構造-活性相関と呼ばれている。これに対してQSARのルーツであるHansch-Fujita法は、固定された位置における置換基の変化を基本として薬理活性を議論するので、「置換基効果」による構造-活性相関と呼ばれる。
   
ドッキング  生体中のターゲット蛋白ポケットに化合物をフィットさせて薬物の薬理活性の有無を評価するアプローチ。http://yakushi.pharm.or.jp/FULL_TEXT/127_1/pdf/113.pdf
 原理的に明確だが、化合物が蛋白ポケットにドッキングするだけでは薬にはならず、何らかの反応をすることが必要である。また、蛋白阻害を目指した場合でも、強くドッキングしたまま蛋白と離れずに、全タンパクを失活させるような化合物の場合は副作用の問題が出てくる。
 ドッキングして蛋白と反応する、あるいは阻害を行って役目を果たしたら適度に離れる。このような事象を考慮したフィッティング係数の設計と計算手法の開発が重要となる。蛋白ポケットへのフィッティングの強さや精度だけでスクリーニングの成否や順位を決める単純なアプローチでは、信頼性が低くなるので注意が必要である。
 コンビナトリアルケミストリー(combinatorial chemistry)   組み合わせ論に従って一連の化合物群を多数、同時に合成するアプローチ。ただし、一化合物毎の物理的な合成量は少ないので、化合物合成分野での多品種少量生産手法である。手順的にはスプリット法とパラレル法がある。
 当初は固相合成の適用が多かったが、ロボット技術が進んだ現在では、液相での合成が主体である。適用可能な反応の種類や、反応条件の設定、精製手法の適用等にノウハウや工夫がいるが、成功するとその効果は大きい。

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 機能性化合物研究分野

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 ADME研究分野
ADME 薬物の代謝に関係する項目の頭文字を取ったもの。それぞれ(A:Absorption 吸収)、(D:Distribution 分散)、(M:Metabolism 代謝)、(E:Excretion 排泄)となる。

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 毒性(安全性)研究分野
Ames Test
遺伝毒性
REACH規則 REACH規則(Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals)は、欧州(EU)の新しい化学品規制であり、EUで化学物質を年間1トン以上製造又は輸入する場合に必要な登録義務。化合物単位に様々な安全性(毒性)に関するデータの添付が必要となり、新規化合物のみならず、既存化合物にもこの義務がおよび、且つ化合物を含む部品や最終製品等の二次、三次利用をも規制する、内容的にも、適用範囲からも極めて厳しい化合物規制。
LLNA
TSCA U.S. EPAのOPPT(Office of Pollution Prevention and Toxics)が担当する有害物質管理法 Toxic Substances Control Actの略

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 化合物環境(グリーンケミストリー)研究分野

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 メタボノミクス研究分野

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 コンビナトリアルケミストリー研究分野

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 ケモメトリックス研究分野
計算機化学 計算機化学(Computer Chemistry)は、化学研究分野に計算機の適用を目指すもので、化学に関するアナログ情報と計算機の1/0情報との融合やマッチングを目指す学問である。計算機パワーとしては、データの蓄積や表示、検索機能中心に利用する。
 計算化学  計算化学(Computational Chemistry)は分子軌道(MO)や分子力学(MM)、分子動力学(MD)等で代表される。主として、計算機の強力なCPUパワーを利用して研究する分野であり、計算機化学分野とは研究内容が異なる。
   

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 多変量解析/パターン認識研究分野
過剰適合(Over Fitting) 作成された判別関数や重回帰式が、その作成時に用いたサンプル母集団に極端に最適化されること。この結果サンプル母集団以外のサンプルへの適合性が失われる。
偶然相関
(Chance Correlation)
作成した判別関数や重回帰式が目標特性とは全く関係の無い内容によって偶然に良い結果を出す事。これは、サンプル数が少なく、用いるパラメータ数が多い時に起こりやすい。この場合は、前記過剰適合も起こりやすくなる。
交差検定:CV
(Cross Varidation)
分類率、予測率
単相関、多重相関
インターナルバリデーション(内部検定) サンプル母集団内部での検証で、作成された判別関数や重回帰式の評価(主として頑健性等)である。
クロスバリデーション
(交差検定)
サンプル母集団から一部のサンプルを取りだし、取り出されたサンプルを残りのサンプル群から得られる予測モデルを用いてクラス判定を行い、これを全サンプル数について実行して、その正答率を求める。この値が仮の予測率となる。
感度 (sensitivity) ポジであるサンプルを正しくポジと判定した割合。
特異度 (specificity) ネガであるサンプルを正しくネガと判定した割合。
フォースネガティブ
フォースポジティブ
実際にはポジであるサンプルをネガと判定する間違い。
同様に、実際にはネガであるサンプルをポジと判定する事。
エンドポイント ある化学物質が有する目標特性を意味する。創薬分野では薬理活性が該当するが、化合物の環境毒性等の分野では創薬野薬理活性に該当する特性をエンドポイントと言う。
例えば生分解性、生体蓄積性、
頑健性 判別関数や重回帰式等の予測モデルの予測特性に関する評価であり、サンプル母集団依存性を示す。頑健性が高い場合はサンプル依存性が小さく、サンプル母集団以外のサンプル群への相応性が高いことを意味する。
ADAPT Automated Data Analysis by Pattern recognition
Techniques の省略である。ADAPTは化学の分野に多変量解析/パターン認識の技術を本格的に取り込んだ世界最初のケモメトリックス支援ソフトウエアである。システムはペンシルバニア州立大学のP.C.Jurs教授が開発した。
化合物構造式を直接グラフィックディスプレイから入力するという、当時としては最先端のコンピュータ技術を用い、計算機内部で化合物構造式からパラメータへの自動変換、特徴抽出の実施、種々データ解析野実行、そしてデータ解析結果のグラフィック表示と、現在のケモメトリックス研究支援システムの総ての機能を備えていた。FJQSが提供しているModelBuilderは、このADAPTをベースに設計し、同時に最新の計算機技術を取りこんで開発されている。。

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 その他の研究分野
   
   

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